定番のルーフの指サックからスズキWGV、自作補強と数々の実験的DIYカスタムを試してきた初代COPEN。(車台番号2千5百番台の初期型)ですが
2019年6月ついにエンジントラブルで一時抹消、そして再度購入した平成14年式COPEN。
初代COPENで学んだ数々のDIY経験とテクニック?を元に更に自分仕様にバージョンUPしていきます。
題名の通りですが、コペンでの取り付け例が多く、極初期段階に付けたパーツ「スズキエブリィ純正WGVチャンバー」を付けては外し付けては外し、トータル期間では半年以上かかったパーツです。
何でそんなに時間かかったんだ?って思ったら、右下に「more」をドゾ
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Q COPEN! > ブログ開始前に施工したDIY > スズキWGVチャンバーを何度も付けては外して最後はちゃんと付いた話
この画像左下の黒く丸いタンク状のパーツが問題のWGVチャンバー(赤丸)です。
本来コペンのこの部分には何も無く、ちょうどエンジンヘッドカバーに沿うように金属の配管(オレンジ線)が取り付けられ右上の部品VSV(バキュームスイッチングバルブ)に接続されています。(黄色丸)
オレンジの配管の先にはタービンのアクチュエーター(ウェイストゲートバルブ)があり、配管接続されています。
ここでいろいろ部品が出てきたので、解説を兼ねて説明したいと思います。
と言っても当方も素人に無駄毛が生えた程度ですので完全な説明ではありませんが。
VSV(バキュームスイッチングバルブ)とは?
ここでは、ターボチャージャーのアクチュエーターを制御するVSVという意味で、コペンに限らず付いている部品です。エンジン始動すぐで水温が十分に上がっていない、つまり暖気運転が終了していない時や急加速時など、あまりブースト圧を上げたくない状況の時にコンピューター(ECU)が、ブースト圧を下げる制御をします。
ただ、ON/OFFスイッチですので、中途半端な状態などでは開閉を繰返す結果、吸気音に「シュシュシュ」という音が混じったり、ブースト計の針が一点をビシッと指し示してくれない(プルプル震える)事になったりします。もっとも、剥き出しエアクリやブースト計が無ければたぶん気がつかないくらいの事で、ある意味弄ったが故の問題でもあります。
タービンのアクチュエーター(ウェイストゲートバルブ)とは?
ターボチャージャーが何も制御されていない場合、排気ガスの圧力上昇によって際限なく回転が上昇しついにはターボチャージャー破損となる。
この為、一定の回転数から上昇しないよう、排気側には排気ガスをバイパスする機構があり、ウェイストゲートと呼ばれる。ウェイストとは「余剰」「ゴミ」といった意味。
アクチュエーターから出ているロッドにウェイストゲートのバルブが付いていて、開閉する事でブースト圧をコントロールする。
つまり、ブースト圧が一定しない(脈動、ブルブルする)のはVSVが悪さする為、という理解でいいのでしょう。
で、今回の目玉「スズキエブリィ純正WGV(ウェイストゲートバルブ)チャンバー」ですが、効能は
タービンアクチュエーター~VSVの間に取り付ける事でVSV作動時の脈動を無くし、さらに最大ブースト圧をキープする時間が(少し)長くなる。
他、VSVの脈動でウェイストゲートバルブが開閉を繰返すような妙な動きがなくなるので、タービンの耐久性がちょいUPするかも。
取り付け者全員が言う事は「乗りやすくなった」という文言です。当方の感想も同感で、つまりブーストがすごく上がるとか、トルクがスゴイとかそーゆー感じではなく、扱いやすい・運転が楽になる感じがするパーツです。
類似の機能パーツとしては「テイクオフ マジックタンク」がありますが、20,000円近い出費になります。
ところが、スズキ純正WGVチャンバーは3,000円少々でスズキのディーラー等で購入できます。必要なものはと購入する強い決意を持ってダイハツコペンでスズキディーラーへ行く勇気とスズキスタッフに「型番13920-68H50の部品下さい」と説明する能力のみ。
当方がスズキで購入した時は、整備士の方が結構面白がって話を聞いてくれましたっけ。
TAKE OFF/テイクオフ_マジックタンク_ダイハツJB-DETエンジン専用タイプ_コペン_排気系パーツ_...
詳細 構造上発生するVSVの脈動を大幅に減少させる事が出来ます。VSVの脈動はウェイストゲートバルブを小刻みに開閉させ、スムーズな加速ができなかったり高回転域でのパワーロスが生じます。マジックタンクを取り付けることでVSVの不快な作動音を消しウェイストゲートの無駄な動きが減りタービンの耐久性もUPさせる事ができます。
このテイクオフマジックタンクが、スズキWGVチャンバーと決定的に違うのは、タンクに付いている調整スクリューを回してブースト圧を調整する事ができる、という点にあります。
車内からマジックタンクのブースト調整TAKE-OFF テイクオフ ≪マジックタンク用 アジャスターケ...
マジックタンクのブースト調整で一々停車してボンネットを開けてしなくても、車内よりマジックタンクの微調整ができる延長ケーブルもあります。
さて、実際の取り付けの準備物など。
WGVチャンバー
6パイシリコンホースを少々(ジュランのシリコンホースでOK。カーショップの大きめの店舗にあります。)
ジュランの4パイ/6パイ変換異径ジョイント
各配管を固定するクランプ、ホースバンドあるいはタイラップ(結束バンド)
WGVチャンバー取り付け方法の検討
画像は当方の取り付けでエンジンヘッドカバーのボルトに共締め。
後期型はこの辺にちょうどサービスホール(使っていないネジ穴)があるようですので、それを利用できますが、前期型には無いので。
当初、WGVチャンバーの底から出ているステーの穴を拡大してボルトで共締めしていたが、この場所は結構エンジンの振動が来るようで疲労骨折してしまいましたので、汎用L字ステーとホースクランプで取り付けしています。
なお、当方はチャンバーを逆さま?に付けていますが、この方が配管の取り回しが楽に感じたので。
もしヘッドカバーボルトを外したくない場合は別途ステー等を使ってエンジンルームへ固定する。
注意点としてはエンジン左側下部は各種補機のベルトがあり、走行中WGVチャンバーが落下したりしてベルト等と干渉したりすると非常に危険なので万全の体制で固定したい。
例としては、万が一WGVチャンバーが落下してもベルト干渉を避けるよう適当な部分に予防的にタイラップで命綱みたいに引っ掛けておく、など。
その他、使い慣れた工具、特にラジオペンチ、ラチェット・メガネレンチなど。
取り付け方法を確認したら準備完了です。
なお、過去に行った取り付けで、取り付け中の写真はありませんが、取り付け場所等を記載しておきます。
まず、VSVの配管、エンジンについている金属配管、タービンアクチュエーターについている配管を取り外します。
取り外しにはエアクリBOXを外して作業しないと見る事もできませんので、フロントバンパー、グリル等外せるモノは外します。
樹脂製エンジンカバーは当然外しますが(付いている場合)ABV(ブローオフ)の戻り配管もボルトを外してフリーにしないと金属配管を固定するボルトへアクセスできませんので、外しておきます。
画像赤丸部分が、アクチュエーターに来ている配管の接続部分で、ホースクランプで固定していますが、純正はラジオペンチで摘めるクランプですので、摘んで奥へ押し込むように外します。
なお、ここの部品は無茶して壊すと修理が大変なようですので、固着して外れにくい場合は、潤滑剤等を差して滑りを良くして下さい。壊しても意味がありませんので。
取り外した配管のタービンアクチュエーター~金属配管に繋がっているゴム配管(太いゴム管でカバーされている配管)を外します。
外れた金属配管。
上側のゴム配管はVSVに、下側はブースト圧調整用のオリフィス入り配管へ繋がっています。
オリフィス入り配管は、そのまま利用します。テイクオフマジックタンクの場合はマジックタンクに調整機能があるのでオリフィスは不要ですが、WGVチャンバーは脈動を無くすだけですので、安全機構(オリフィス)は残します。
外した場合どうなるのか?怖くて検証できませんが、恐らくブーストが低くなる(他の安全機構が働く)かブーストが上がりすぎるか、どちらかと思われます。
WGVチャンバーを取り付けします。
これはシリコンホースの長さが決まらないので、必要な長さが(ある程度の余裕も考えて)先に位置を決めます。当方はあれこれ位置を変えて結局シリコンホースが足りなくなって、もう一度買いに行きました。
よい子はマネしないで下さい。
シリコンホースとオリフィス入り配管を異径ジョイントで繋ぎクランプ等で固定し、タービンアクチュエーター側に接続します。シリコンホースはまだ切断しません。
上の画像のように、アクチュエーターへのアクセスが非常に狭いので、針金や配線通しなどでガイドしてやると楽に接続できると思います。
アクチュエーターに繋いだら配管を余裕を持って切断し、WGVチャンバーへ接続。配管がブラブラしないようタイラップで要所を固定。(締めすぎて潰さないよう)
WGVチャンバーの開いている口に残りのシリコンホースを接続、VSVへ繋ぎ終了です。
ここで関係ないプチ情報、当方はしていませんが「VSVキャンセル」という弄り方もあります。
コペンでこの「VSVキャンセル」をすると、最初に説明の所で書いたようなVSVの制御が無くなって(水温が低い等でブースト圧が低くなる)、いつでもどこでも全開バリバリになります。ブースト圧も1.2k程度出るようですが、メーカー設計の安全マージンを削ってまでパワーUPして壊しても仕方が無いので、当方の方からやり方等は詳しくは説明しない事にいたします。
(コペン純正ノーマルのブースト圧は0.7k~0.95kで個体差があるようです。ちなみにコペン純正タービンIHI製 RHF3タービンの限界は1.3kと言われているが、それはタービンの耐久性の限界で、コンピューターが補正なり制御可能なブースト圧は1.05kくらいとの情報もある。いずれにしても、VSVをキャンセルすると言う事は、常に運転者自身でブースト圧の管理をしなければいけないと言うこと)
以上、文章にすると簡単ですが、そこはコペンですから手が入らないような空間での作業ですので、余裕を持って取り掛かってください。
ECUのリセット等(バッテリーマイナス端子を外す)は特に必要ないようです。リセットするとブーストが不安定になる、燃費は一時的に悪くなる等いろいろ面倒ですので。
以上が取り付け内容、方法ですが、ここからが当方の苦しみの始まりで実際付けて走行してみるとブーストが安定しない。
具体的には坂道を登坂する際フルブーストなのですが(結構急な坂)ブースト計がフラフラと0.8k~1.1kを行ったり来たりするのです。フツーに平地を走る分には問題ない(フルブースト掛けられない)のですが。
同じような不具合が発生していないか検索しましたが、皆無。
WGVチャンバー付けてこうなった訳ですから、これが原因としか考えられず(純正ゴム配管の裂け等確認して)元に戻したり、金属配管を入れて繋いだり(上に説明した取り付けは最短配管の方法で、これがもっとも効果が出る方法ですが、簡易的に金属配管とVSVの間にWGVチャンバーを入れる方法もあります)
結局その後一ヶ月の間、毎週日曜日毎に配管をいろいろ試して(異径ジョイントも交換したりホースも変えたり、ダイハツでVSVの作動チェックまでして)どうも当方のコペンには合っていない、個体差ってものなのかな?と取り付けを一時断念し、純正状態に戻しました。
で、ダイハツでVSVチェック時に整備士の方と話したのですが
「VSV自体は問題が無いが、ABV(ブローオフバルブ)が経年劣化でフルブーストに耐え切れずに、ブースト圧が逃げているのでは?」という指摘がありました。
インテークパイプを作り直した話←汎用ブローオフが少し出てきます。
そしてWGVチャンバーを始めて取り付けしてから約六ヶ月後、インテークパイプを自作し、汎用ブローオフを取り付けした際、
「そういやWGVチャンバーてあったなぁ。ヒマだからもう一度付けてみるか」
と、ものは試しにWGVチャンバーを付けてみたら、アッサリ正常動作でフルブースト時ピタリと1.1kを指してくれるようになりました。
1つのパーツ取り付けに半年かかったのは、このWGVチャンバーぐらいと思います。
しかし、まだ時間がかかっている「純正ボンネットにダクトをつける」が現在進行形であります。
こちらのボンネットダクトは構想~製作取り付けで一年以上かかっていて、ようやく次の連休辺りで形になりそうですので、完成次第、報告させていただきます。
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take
年齢:
50
性別:
男性
誕生日:
1974/10/27
職業:
左官職人
趣味:
車弄り=DIY
自己紹介:
愛車遍歴は20歳で「カッコイイから」と空冷VWを購入しかし車弄りはせずドライブ専門で過ごすが通勤や出張時のトラブルで泣く泣く売り飛ばしAE86(パンダトレノ2Dr)を購入。しかし高速道路走行中に油圧計破損に気づかずエンジンブロー。再度空冷VWオーナーになるがNewBeetle発売で浮気。その後結婚して維持できなくなって軽自動車に目覚め「コペン購入」現在に至る。